登場人物

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	天地真理（あまちまり） 　本編のヒロイン。都立港高校に通う女子高生だが、暴力団関東朱紋組組長天地政五郎の養女。ヤクザの娘ゆえ次々と過酷な試練が彼女を襲うが、力強くそれを乗り越えて行く。 　実の両親は朱紋組絡みの暴力団の抗争に巻き込まれて、真理が赤ん坊だった頃死亡している。そのことを気に止んだ政五郎によって養女とされた。 　心優しく、自分よりも他人のことを大事にする人間愛に満ちた少女。ただ、その人間愛もやや行き過ぎたところがあるのは自他共に認めるところ。逆にそのことが彼女を窮地に陥れることもしばしばある。しかし、理不尽な行いをする輩には実力行使をしたり、時と場合によってはヤクザの娘らしく凄みをきかせることも多々ある。また、ヤクザ社会という特殊な世界を見て育ったためか、同級生と比べて精神年令も高く考え方も大人である。 　スポーツ万能少女だが、その他の学科は苦手。音楽は体育の次に成績がよく、物語り終盤ではアイドル歌手になった。
	坂本征二（さかもとせいじ） 　一応主人公。喧嘩好きの高校生。ただし喧嘩好きと言っても、その腕で全校を支配し、その後は関東制圧だ！・・・などという野望は決して抱いたりはしない。ガキ大将がそのまま高校生にまで成長してしまったタイプ。 　高校入学までは喧嘩のことしか頭になかったが、真理とクラスメートになり彼女に恋心を抱くようになってからは、彼女にふさわしい人間に成長して行こうとする。度々訪れる真理の窮地に何度も駆けつけながらも、一度もその窮地を救ったことのない（逆に助けられたことはしょっちゅう）、主人公としては異様に運に恵まれない男。おかげで最後まで二人だけの特別な関係になることは出来なかった。 　彼のキャラクターはギャグ漫画と紙一重のところもあり、それがこの作品に明るいムードをもたらしていた。
	馬場修平（ばばしゅうへい） 　征二のクラスメートで、同じく真理に思いを寄せている、いわば恋のライバル、かつ征二にとっては喧嘩友だちでもある。 　柔道部に属しており、柔道選手としては多少名前も世間に知れ渡っている。ただし、その部活に時間をとられるせいか、真理に対する行動は征二と比べると一歩遅れている。
	芳村道雄（よしむらみちお） 　馬場と同じく征二のクラスメートでやはり恋のライバル。 　学科成績は得意で学級委員も努めるが、スポーツは大の苦手。それがコンプレックスとなり、真理へ思いが届かないと勝手に思い込み、真理を辱めようとしたりした。そのことで学校で孤立してしまった時、被害者の真理にまず最初に許されたことから考えを改め、文武両道を目指し身体も鍛え始める。 　単に受験勉強に熱心なだけではなく、海外文学にも通じている。
	紫光一（むらさきこういち） 　征二達が一年生の時の野球部のキャプテン。校内の女子生徒にも人気がある。真理が通っていた日本舞踊の師匠の息子で、真理とは高校入学以前よりの知り合いであった。真理をめぐって一時征二と対立するが後に和解し、在学中は良き先輩であり、恋のライバルとなる。卒業後は大学に進学した。 　ちなみにその容姿は「テレビの花形満そっくり」だそうである。
	南条夕美（なんじょうゆみ） 　真理達より一つ上級の美少女。真理達が１年の３学期に転校して来た。真理同様スポーツは万能。女王様的性格で取り巻きをつくりたがる。自分には無い魅力を持った真理を執拗にライバル視する。 　金持ちの令嬢らしいが、学校に自分でオープンカーを運転して（しかも制服のセーラー服姿で）通学して来る豪快な人。
	不破先生（ふわせんせい） 　真理たちの担任教師。真理達を時に厳しく、時に優しく見守る。担当は体育。独身。 　真理と南条のスポーツの才能に目をつけ、二人を核とした女子バレー部を創設する。
	天地政五郎（あまちまさごろう） 　真理の義父。構成員2千人を越える関東朱紋組組長。後に真理の願いを聞き入れて朱紋組を解散。家屋敷を売り払い元子分たちに分け与えた大人物。組を解散後もその存在がヤクザ社会に与える影響は大きかった。 　その後日雇い労働者となり真理とアパートでつつましく生活するが、恩義を逆恨みした黒崎の雇った殺し屋の凶弾に倒れる。
	伊達竜次（だてりゅうじ） 　朱紋組幹部の息子。しかし、父親は対立する組織との抗争で命を落としてしまった。父親が命を懸けた朱紋組が真理の願いで解散してしまったため、真理に憎しみを抱く。 　少年院帰りの喧嘩の技は征二などは全く歯が立たない。 　憎しみを晴らすため港高校に編入し、真理の周囲の人物を挑発し喧嘩に持ち込み痛めつける。さらに許しを乞う真理に制服のスカート姿で逆立ちをさせ辱めた。 　しかし、真理が自分以上の過酷な運命の中で生きていることを知り改心し、高校を去り自衛隊に入隊する。
	黒崎（くろさき） 　元朱紋組系列の黒崎組の組長。気が弱く見栄っ張りな性格で、政五郎に何かと気をかけてもらっていた。そのためヤクザ社会では一人前に扱ってもらえず、朱紋組解散後、政五郎から受けた恩義を逆恨みし、殺し屋を雇い政五郎を暗殺してしまう。 　しかし、そのことは、アッと言う間に元朱紋組組員の知るところとなり、彼等の殴り込み受け、必死に命乞いをするも殺されてしまう。 　悪役でも最後には改心する登場人物が多いこの作品の中で、最後まで小悪党であった人物。
	謎の追跡者 　義父政五郎の死をきっかけに高校を去った真理の命を狙う謎の男。凄腕のナイフ投げの技を持ち、同じく真理の後を追う征二に立ち向かう。 　その正体は朱紋組の襲撃で殺された黒崎の息子、黒崎竜介だった。

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